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コンラッド・シュニッツラー / インタビュー 30.3.08

(続き: パート7)

質問9: 日本の若者は70-80年代のジャーマンロックに注目しています。ジャーマンロックには共通のビジョンがあったと思いますか? または、もしあるとしたら、ドイツのどのような気質ですか?

Con: 英国人が言うところのクラウト・ロックだが、意味をはっきりさせておこう。クラウト・ロックと言う場合、私達ドイツ人がクラウトだ。それは、ザウワークラウトから来ている。多分あなたは知っていると思うけど、キャベツだ、へッへッへッ!それがクラウトだ。分かるよね。これはベジタリアン向けの食べ物だが、典型的なドイツのものだ。私は食べたい。私が好きな食べ物だ。そういうわけで、英国人は私達のことをクラウトと呼ぶわけだ。

ドイツのロックの最初期についてだが、忘れてはならないのは、ドイツのロックは1945年に変わってしまったということだ。米国からジャズが入って来たんだ。デキシーランドだ。その後、米国や英国からのラジオのせいで、キンクスが歌っていたビート・ミュージックとかが、ゆっくりゆっくり浸透していったんだ。もちろん、ドイツの若者は音楽をやりたがった。そして彼等はロックに英語の歌詞を付けた。しかし、しばらく経っても、英米のロックよりもいいバンドは決して出てこなかった。

今日、ロックはどの国にでもある。スウェーデンやイタリアにも。イタリアのは特別だ。イタリアン・ロック。それは知ってのとおり、ちょっとスイートだった。ビートルズに近い方向性だった。(笑)そしてまた、いつも、いいリズミカル・ミュージックのミュージシャンがいた。ロック・ミュージックには多面性があった。

あなたの質問の意味合いを解釈するに、80年代のタンジェリン・ドリームのようなシーケンサーを使った音楽を、あなたはロック・ミュージックと呼んでいるようだが、私からすればリズミカル・ミュージックであって、ロック・ミュージックではない。思うに、ロック・ミュージックはヘビーメタルやパンクのようなものだ。ロックは反社会的な態度を伴うものだ。規則とか、すべてのものに対する。へッへッへッへッへッ!それは別物だ。タンジェリン・ドリームやシュルツはシンセサイザーを用いたリズミカル・ミュージックだ。最近は、多分エレクトロニカと呼ばれていると思う。しかしロック・ミュージックは、私に言わせれば、ずばりザ・フーだ。もちろんローリング・ストーンズもだ。間違いなく、それがロック・ミュージックだ。

ロックがどんなものかについては、さっき語ったと思う。それで、ロック・ミュージックの質問だが、どうして注目されているのか私には分からない。シーケンサーを使ったリズミカル・ミュージックが日本で好まれている理由について、思い当たることは一つだけだ。それは、機材のほとんどが日本製だということだ。私はいろんな時代のシーケンサーを持っていて、他の人がやるように、それぞれの機種を使い分けている。その他、推測としては、アメリカから影響を受けようと思わないとか、ドイツ人が何か凄いことをやっていると思っている、とか考えられるが、実際のところは分からない。あなたの方がよく知っているはずだ。日本人として、なぜそのような音楽が好きなのかを。

それともう一つ、ドイツにはまったく違うタイプの音楽がある。それはクラシックではない。なぜならクラシックは古びた音楽に違いないからだ。それとは別に、ドイツには新しい音楽がある。しかし、それはロック・ミュージックとかリズミカル・ミュージックとかとは、まったく違う。まったく違うものなんだ。ドイツにはある種の作曲家がいる。あなたは多分聴いたことはないだろう。その音楽は、多分コンサート・ホールで聴けるだろうが、ほとんどの場合、聴く機会はそう多くはない。モーツァルトやベートーベンなら、あなたは100ものグループから選んで毎日聴くことができる。しかし、ドイツの新しい作曲家達の作品は、CDを作曲家本人から買わない限り、どこででも聴けるものではない。多少のお金を払ってCDを入手して。そういったCDはインターネットでは手に入らない。そういう音楽をやる人は、若者のようにインターネットを活用したりしないからだ。同じようにはいかないわけだ。これが日本の若者についての質問の答えだ。

質問10: 若い世代のアーティストと交流はありますか?

Con: ああ、少しだけ。ところで、ベルリンでときどき生活している日本人の友人がいる。ヒップポップみたいなことをやっているアーティストだ。彼と会ったときに話したのは、ヒップホップのミュージシャンやアーティストのことだ。「ヒップポップって何?」と彼に聞いたら、「分からない」と言われた。ハッ、ハッ、ハッ、ハッ、ハッ。(笑)私は出掛けることはない。だから、若者が踊ったり、こういう音楽が生まれるような場所には行かない。とはいえ、もちろんこの音楽のことは知っている。なぜなら、孫がラジオやCDやインターネットで、こういう音楽を聴いているからだ。

私がこの音楽を説明するのは簡単だ。もし誰かがリズムに合わせて話をすれば、それはラップだ。もし誰かがリズムに合わせて歌えば、それはヒップホップだ。(笑)そうだ、簡単だ。

例えば、曲にリズムとベースがあって、メロディアスな感じで

「ボン、ボン、ボン、ボン、ボン、ボン、チャチャチャチャ」

と鳴っているとする。そして、これに合わせて話をする。早口で、

「ヌーメロ ヌーメロ クタシト・・・・・・・・・」

とこんな感じに。多分これがラップだ。そしてもし、こんな感じで歌えば、

「♪ ラ~ララーララ~ララララ~ダダーダダダダダッ、ダダン、・・・・・・・・ボチャチャチャチャボン」

もう十分だろう。今のはちょっとやり過ぎだ。(笑)車で孫とどこかへドライブに行くと、ラジオから音楽が流れる。すると私はふざけて、

「♪ ウアオーーー」

と、ラジオの曲に合わせて歌ったりする。すると、皆が笑うわけだ。

ところで、スタジオでクレイジーなサウンドをやるときもリズムを流す。そのやり方がいいことを私は知っている。スタジオにはリズムマシンがある。リズムマシンに合わせて、やりたいことをやっているわけだ。

 

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