バ ラ ン ス
人は誰でも平静の自分と
対極にある自分の姿を持て余し、
時には戸惑うしか すべもないほどのものを抱えて
目の前の山を見詰めおそれ
苦しむ事がある。
わたしも、例外ではない・・・・・。
いにしえ と 流行の先端
古都 と ネオポリス
さいはて と ここ
平安 と 平成
慈悲のこころ と 憤怒の形相
喜びに震える 哀しみに慟哭する
沈黙 と 饒舌
夢幻 と 現実
無心 と たくらみ
老獪 と稚拙
向上 と 停滞
放浪 と 堅実
天 と 地
天界 と 修羅道
蜜 と 苦渋
神言 と 戯れ言
ニギハヤヒノミコト と 不動明王
穏やかな笑顔 と 冷酷な振る舞い
無間 のいのち と 寿命という有限
覚醒 と 眠り
光の剣 と 光の珠
無心のいのり と 我欲の体現
魂 と 肉体
美しい 言葉 と 呪詛
真心 と いつわりのこころ
無限 といつか訪れる限界
ともしび と 劫火
開 と 閉
ほほえみ と なみだ
・・・・・現実の証しである、これらは全て。
わたしがわたしであるための
わたしが在り続けるための 経てきた道に印された
私自身の持てるものである。
Copyright(C), 1998-2009 Yuki.
禁・物語の無断転載