2007/05/24: グレゴール・シュニッツラー監督映画DVD 『みえない雲』2007年5月25日発売!
DVD『みえない雲』
販売元: ハピネット
主な購入先: アマゾン HMV
言語 : ドイツ語, 日本語
本編 : 約103 分
特典映像 :
1) 日本版劇場予告編
2) オリジナル予告編
3) 本国版インタビュー(パウラ・カレンベルク、フランツ・ディンダほか)
4) 来日時インタビュー(グレゴール・シュニッツラー監督、パウラ・カレンベルク)
5) メイキング
(以下は、映画『みえない雲』についての記載です。)
コンラッド・シュニッツラーのご子息、グレゴール・シュニッツラー監督の映画最新作『みえない雲』(ドイツ語原題:"Die Wolke")が2006年末より国内数都市でロードショウ公開されました。
『みえない雲』日本語公式サイト
『みえない雲』ドイツ語公式サイト
グレゴール・シュニッツラー監督は、ロードショウに先駆け、2006年10月にプロモーションのため初来日しました。
以下は、ネット上で見つかった監督インタビューの一覧です:
・公式サイト
・シネトレ
・映画秘宝.com
・Cinema Topics Online
・Pause
・Hollywood Channel
・OhmyNews
・AOL Entertainment
・Tokyo Headline Web
グレゴール・シュニッツラー監督(撮影:Jin)
多忙な来日スケジュールの中、幸運にも直接お会いする機会をいただけたのですが、グレゴール監督はとっても陽気な方で、政治からドイツ/オーストリアのお菓子の話題まで幅広く、ずっとノンストップで話していました。父親であるConさんについては、"He is special."と何度か言っていました。『みえない雲』は、ドイツ国内ではすでに結構な売り上げを記録しているようですが、原発事故という他人事では済まされないテーマを扱った作品でもあり、日本でも多くの人に観てもらうことを望みます。
『みえない雲』("Die Wolke")
あらすじ: ドイツの原発が大事故を起こし、3万8千人が死亡。避難を余儀なくされた10代のカップル、ハンナとエルマーを主人公に描いたドラマ。ハンナも核に汚染されてしまう。グードルン・パウゼヴァングのベストセラー小説"Die Wolke"を映画化。原作の日本語版は、単行本『見えない雲』に加え、文庫本『みえない雲』も発売。
※映画の邦題はプレミア上映時の『黒い雲』から『みえない雲』に変更となりました。
私的考察:
グレゴール・シュニッツラー監督のいくつかのインタビュー内容をまとめると、『みえない雲』の狙いは、原発問題について意識の裾野を広げ、今まで原発事故についてまったく考えたことのなかった若者に、関心を持つきっかけを与えることだと読み取れます。確かに、映像による説得力は十分で、予備知識がなくても事故の悲惨な状況はしっかりと伝わってきます。
そのような狙いからか、映画では原作の内容が軽めのタッチに抑えらえています。そのため、普段から原発問題に関心の高い人がこの映画を観ると、物足りなさを感じるのではないかと思います。「物足りない」と思った人は、是非原作を読むことをお勧めします。原作ではさらに深い考察がなされていて、仮設病院の不衛生な環境についての記述があったり、ドイツ緑の党について触れていたり、映画では省かれていることがいくつか出てきます。また、主人公のハンナに恋人がおらず、その分、映画以上に、弟ウリーへの込み上がる想いが全編を通して綴られるのも原作の特徴です。
私が映画館へ観に行ったときは、周りは地味な感じの人が多く、中高年も目に付きました。恐らく、自発的に映画館に足を運んだ人の多くは、どちらかというと普段から社会問題に対する意識の高い人だったのではなかろうか、という考えが頭をよぎりました。テレビで放映されると、さらに多くの人々が観ることによって問題意識の裾野が広がることが期待できますが、民放でのテレビ放映はスポンサーの関係で困難かもしれません。事実、ドイツ国内では、電力会社が大きなスポンサーとなっている民放でのテレビ放映は困難で、代わりに、スポンサーのない放送局で放映されることが決まっているそうです。日本でも、NHKまたは有料放送でテレビ放映されることを期待しています。
関連項目:グレゴール・シュニッツラー監督の映画最新作 『黒い雲』("Die Wolke")
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