☆彡我等秘仏御開帳他参拝同志夏之往還☆彡
《ゆうは熱心に西国を巡礼した!》PART I
月は輝きを増して限りなく京都へ誘う
秩父から帰り、昇仙峡に遊び一段落したところでまたしても私の心を
捉えてやまない記事を新聞でみつけてしまった。
上野の国立博物館平成館で開催している宇治の平等院国宝展へ
ましら隊プラス(けんちゃん、ちいちゃん)の面々とでかけた後の事である。
京都は清水寺にて、33年に一度の秘仏の御開帳が今年にあるというではないか。
今年を逃したら、次は33年後。この時、私は生きてこの世に存在しているとは
本人の意思はともかくとして、保証はない。
もしも、私の寿命が母方によるとすれば短命であるし、父方の血を濃く受け継いで
いるとしても、である。ただでさえよれよれの足腰では、お迎え寸前に秘仏の御開帳に
臨むのは、神仏に阿っているようでなんとなく気が引けるというものである。
これは、もう今年中に秘仏の観音様に会いに出かけるしかないではないか?
ということで、でかけることになってしまった。
当初は清水寺の御開帳オフということであったが、トナカイさんの
「今世紀中に、どおしても!お伊勢参りをしたいっ!」という提案により
伊勢神宮詣で、わけあって奈良県石上(いそのかみ)神宮参拝も旅の行程に
組み込む事になった。
石上神宮は、トナカイさんのお師匠の講演の記録を読んで心が惹かれていたの
で願ってもない機会である。
また、ミディアムレアな私を常日頃から見守って下さる(ただし、何をしてくれるという
わけではない)ニギハヤヒノミコト様に敬意を表する為にも、今回は是非、心して
でかけなければならないと心は躍っていた。
旅支度にはまだまだ、まだ余裕があった。
しかし、ましら隊の同行者とのスケジュールの調整がなかなかつかず
また、旅行中に愛猫ルナをどこに預けようか・・・などと悶々としているうちに
日にちが迫って来てしまった。
そして、本格的に梅雨に入り、毎日、毎日、飽きるほどの雨の日が続く。
乾き切らない洗濯物の山に深夜までアイロンがけをしてため息をつく私、ゆうであった。
その間にも、さまざまな事が起き、日は過ぎていくのであった。
私は心の中に月の光を抱き、古都で月の光を浴びている自分の姿を想像して
この雨に道中が困難にならなりませんように・・・と密に願っていた。
神仏は見放さなかった。
今回、宿の手配に尽力を尽くしてくれたのはトナカイさん、しろみにさんである。
私はなんとなく大阪に住むしろみにさんに電話してみたり・・・で、なんとなく
宿の手配に絡んでいるそぶりをしてみたりする。この場合、なにかしないとな・・
と思いつつもなんとなく生きていた。
参加者は、森の仲間達・・・すなわち。
トナカイさん、バンビさん、さくらさん、いの坊、おばきゅう、ゆう、しろみにさん、
みにみにちゃん(4歳)。
都合がつけば、かちゃにゃさん、かちゃにゃさんのお坊さん、ひとみ、えり・・・なども
御開帳で一緒になるはずであったが、かちゃにゃさんは一年遅れのオーストラリア
新婚旅行の後、法事とお寺の行事で忙しく残念ながら一年ぶりの再会とは
ならなかった。
京都在住のひとみとえりには、名古屋でドラゴンズの試合を観た帰りに京都に寄った
際にお茶をした10ヶ月ぶりの再会であるが、ほんの数時間しか
会うことは出来なかった。
梅雨の最中ということで、旅の間の空模様が心配されたが、幸い「晴れ男」が
いるせいか、または神仏に素直に頭を垂れようという「ましら隊の病人」を
天が憐れんだのか、ただ単に梅雨の晴れ間にあたったのか、真実は定かでは
ないが、今回の旅も長期予報では旅行中は雨であったはずなのに、出発当日の
明け方からおそろしく晴れた。
出発の前日、ルナを捕獲したボランティアさんに預けた。
これで一安心であるが、キャリーバックに閉じ込められて狂ったように鳴く
ルナに心が痛んだ。もしも、帰ってきた時、別の猫になっていたらどうしよう・・・。
ルナのいなくなった後、ケージを掃除し、床にワックスかけをしていた私は
かなり寂しくなってしまった。
いるのがいないと・・・寂しいね。おばきゅうと二人でトナカイさん、バンビさんが
我が家に到着する前に話していたが。。
ふと感じるのは、ルナの気配である。気のせいかと思っていたが、おばきゅうも
ルナの首輪のチリチリと音がするよ。などと言い出す。
私はますます、寂しくなってしまった。
出発前夜、翌日のお伊勢参りに備えて、夕食はそうめんに精進揚げと
いう軽いものにした。熱さにうだりながら精進揚げを作っていたら頭が
クラクラときてしまってとうとうエアコンを入れた。暑い!
ちょっとしたハプニングがあって8時に来るはずのトナカイさんが来ない。
明朝は4時半起きで、計画では10時には就寝しているはずだのに、
トナカイさんが家にやってきたのは10時半であった。
この時、お土産に「さくらんぼ」一パックを戴き、冷蔵庫に入れておくのであるが
後の「謎の赤福消失事件」と共に最大の謎となる行方不明事件が起きる。
が、まだこの時はそんな事はつゆ知らず、最近は果物長者だわい・・
などとニコニコしながら問題のさくらんぼうを戴いた。あれは、いったい・・・?
さて、当日まで会社で超多忙な毎日を過ごし、一時は直前まで参加が危ぶまれた
バンビさんも10時を過ぎて我が家に到着。。
バンビさんが我が家のリビングに入って来た途端、なんか、その場が華やぐ。
何か、こう・・・バンビさんには華があるね。私にはない華がある。なんなんだ?
(女らしさの、違いという声もある)
夕食がまだなトナカイさんにそうめんを茹でて、すっかり冷めてしまった精進揚げと
共に食事をしてもらっている間、私は片づけものに精を出す。
もしも、旅の途中、私に何かあって、だらしない人だといわれるのはわかっては
いても、いやなものであるからして・・・。シンクなどを磨いてみたりする。
そして、全員が入浴を済ませた後、湯を落とし、バスタブ、これも「適当に」磨く。
さあ、後は寝るだけ。起きるだけ、出発するだけである!
続く。
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