更新日: 2021年08月22日 (Sunday)
リリース元: Sunship Records (2011年12月10日)
リリース枚数: 500
A.
B1.
B2.
B3.
LP『24/06/11』は、Conがお亡くなりになった4か月後、2011年12月10日にリリースされました。リリース元のSunship Recordsはフランスのブラックメタル系のレーベルです。
なぜブラックメタル系のレーベルから本作がリリースされるかというと、話は80年代に遡ります。ノルウエーのブラックメタル・バンド、メイヘム~Mayhemが1987年にリリースしたデビュー作のミニアルバム『Deathcrush』の1曲目には、Conさんが制作したテープがそのまま収録されていて、"Silvester Anfang"(「新たな年の始まり」の意味)というタイトルが付けられています。1985年のある熱い夏の日、メイヘムのリーダーØystein Aarseth(後のユーロニモス~Euronymous)がアポなしでConさん宅を訪れ、Conさんは居留守を使っていましたが、翌朝になってもまだ家の前にいたので、結局家に入れてあげたそうです。その後話がはずんで友だちになり、後日、短い曲を送って欲しいという求めに応じて、たまたま机に置いてあったテープの1曲目を送ってあげたそうです。ただし、メイヘムの音楽スタイルをよく知らずにテープを送ったので、後に送られてきた『Deathcrush』を聴き、もっとアルバム全体に合うような曲を送ればよかったと後悔したそうです。メイヘムはその後、ブラックメタル界で多大な影響を与えるバンドとなりましたが、ユーロニモスは他のブラックメタル・バンドのメンバーにより1993年に殺害されてしまいます。また、メイヘムでは、その2年前にボーカリストが銃自殺するというショッキングな事件もありました。

(Mayhem / Deathcrush のオリジナル 12' EP)
さて、Sunship Recordsの方もメイヘムから強く影響を受け、2011年6月にConさんにコンタクトを取り、"Silvester Anfang"のオリジナル・テープが残っていないか問い合わせました。しかし、Conさんの手元にはテープは残っていないため、代わりに同じ系統の新たな作品を制作してSunship Recordsに送りました。それが本作です。タイトルどおり、2011年6月24日に制作されています。Conさんは、生前、この作品を是非リリースして欲しいとSunship Recordsに言い残していたそうです。そしてConさんの亡くなった後、Sunship Recordsから私宛に、本作をリリースしたいとの連絡があり、今回無事リリースに至ったというわけです。
そのようなわけで、ジャケットのデザインはブラックメタルっぽいものとなっています。また、レコード盤は、ブルーをベースにオレンジ色の飛び散る模様が入ったスプラッター・カラーです。
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