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Kraftwerk and the Electronic Revolution

リリース元: Chrome Dreams (2008年9月16日)

本DVDはエレクトロニック・ミュージックのムーブメントを3時間にまとめたドキュメンタリーで、Conさんがインタビューに登場します。タンジェリン・ドリーム、Klusterなど60年代末に発生したベルリンのシーンやアモンデュール、ポポル・ヴー、Canなどについて触れた後、クラフトワークの個々の作品を通して時代の流れを振り返っていきます。また、それ以前のシュトックハウゼンやピエール・シェフェールに遡ったり、後に影響を受けた音楽シーン(ブライアン・イーノ、デヴィッド・ボウイ、ヒューマンリーグ、ソフト・セル、ゲーリー・ニューマン、アフリカ・バンバータ、などなど)についても言及しています。

ドキュメンタリーであるため、ほとんどがインタビューの語りで構成されていて、時折、それを補うように写真や音楽ビデオ、ライブ映像の短い断片が挿入されます。Conさんの他にインタビューに登場するのはローデリウス、メビウス、ヴォルフガング・ザイデルといったKluster/Clusterの面々やクラウス・シュルツ、さらにクラフトワーク関係者として元メンバーのカール・バルトスやクラウス・レーダー、ファーストアルバムの制作に携わったクラウス・レーマーです。その他、音楽ジャーナリストやソフト・セルのデイブ・ボールなどが登場します。なお、ドイツ語のインタビューの部分は英語の字幕付きです。

ところで、本DVDはクラフトワークの監修の元には制作されていないことが記されています。ラルフとフローリアンについては、過去の映像や写真がときどき挿入される程度で、インタビューには登場しません。それどころか、特典映像のカール・バルトスのインタビューでは、当時、リリースをスキップしたと噂された作品『テクノポップ』の経緯について、内緒話を披露しています。

●オリジナル版カセット:Ken Montgomery and Conrad Schnitzler /Concert



リリース元: Kröten Kassetten (kk014 1986年)

本作は、1986年9月3日、旧東ドイツの、東ベルリンのErloeserkircheという教会で、ケン・モンゴメリーをコンダクターとして行われたカセット・コン・サートを収録したライブ音源です。同じ年に、東ベルリンのKröten Kassettenよりカセットテープでリリースされました。なお、コン・サート当日はConさんも会場にいましたが、彼は集まった人々の前で話をしただけでした。作風は、中盤に際立った動のエピソードがある以外、多くが静のエピソードで進行していくコンテンポラ作品で、途中で現れるオルガンの揺らぎ音や鐘の音など、コン・サート会場となった教会の厳かなイメージにも合う作品だと思います。長さは、実質40分程度です。ところで、本作は、プライベート・リリースのCD-R『TRA1Mix』に収録されている"CasCon II 13.6.86"で使用されている各カセットを、ライブでリアルタイムにミックスし直したものです。CD-R『TRA1Mix』の冒頭部でボリュームが下げられていたホーンのサウンドが、本作ではボリュームが上げられているなど、ミックスに明らかな違いが見られます。

●再発版 CONRAD SCHNITZLER & KEN MONTGOMERY / CAS-CON II、2023年5月12日リリース!!!.



リリース元: Bureau B (BB424 2023年5月12日)
試聴: Bureau B (Soundcloud)
主な購入先: アマゾン(CD) アマゾン(LP) HMV(CD) HMV(LP) タワーレコード(CD) タワーレコード(LP)

2023年5月12日、再発版「CONRAD SCHNITZLER & KEN MONTGOMERY / CAS-CON II - Konzert in der Erlöserkirche, Ost-Berlin, 3.9.1986」が、CDとLPでリリースされました。オリジナルのカセット版がノイズが多いのに比べて、本リリースは音質が格別に向上しています。なお、当時、Conさんとコラボレーションを行い、このコン・サート開催にも携わった東ベルリン在住のJörg Thomasiusと、コン・サートでコンダクター役を務めたジェン・ケン・モンゴメリーによる、当時の思い出を綴った英語のテキストが付いてきます。CD版は16ページのブックレットに、(LP版は内袋に、)当時、東ドイツでコン・サートを行うのがいかに大変だったかといった苦労話やエピソードなどが、写真と共に掲載されています。



編集: Kunsthalle Düsseldorf, Gregor Jansen and Stiftung IMAI – Inter Media Art Institute, Linnea Semmerling; Stefan Schneider, Alicia Holthausen

主な購入先: アマゾン

2022/6/11~8/14にドイツ、デュッセルドルフのKUNSTHALLEにて開催されたイベント"Manchmal artet es in Musik aus" (Sometimes it gets out of hand and turns into music)では2年を掛けて準備が行われ、その一環として、Conさんの動画や一連のパフォーマンス活動等の記録が整理され、さらに、Conさんのご家族や関係者・知人等にヒアリングが行われました。その結果として得られた情報を英語でまとめたのが本書です。(末尾にドイツ語訳も記載されています。)イベント運営に携わった美術館スタッフの方の話では、「本書には、イベント準備の際に得られた情報を、誇りを持って注ぎ込んだ」とのことで、確かに、信頼性の高い情報が写真と共に書き記されています。また、エビデンスが弱い情報の場合は、「おそらく」とか「そのように考えている」など、明確な情報ではないことが明示的に記載されていて好感が持てます。過去に出版された他の書籍には偽情報を含むものが少なからずあるため、本書が輝いて見えます。

なお、イベント時と同様、私自身も全面的に協力されていただき、情報提供などをさせていただきました。(そのため、恥ずかしながら、本書には私の名前が何度か出てきます。)

想えば、Conさんの生前、あるとき、私はたまたまネット上でUlrike RosenbachさんとConさんがコラボしたビデオ作品を見つけ、そのことを、喜んでConさんに伝えました。すると、予想外に、Conさんが自身の動画を沢山送ってきてくれて、しかも、YouTubeにアップしていいとの許可まで出ました。そのため、時間があるときに少しずつ、数か月掛けて動画をアップしていったわけですが、それが10年+の時を経て、美術館スタッフの方々の目に留まり、イベント開催時に何本ものConさん動画を上映していただくこととなり、さらにそのつながりで、今回の書籍の出版にまで至ったというわけです。正に、感無量です、、、

なお、美術館スタッフの方は、以下のようにも語っています。
「アートシーンの、とりわけ若い人達は、本書から刺激を受け、CONへの新たな興味を掻き立てられることでしょう。」
Conさんのアーティストとしての存在はあまりにも大きく、若いアーティストにも多大な影響を与えているため、その生涯に渡る活動を、時代を超えて、さらに次の若い世代に語り継いでいくことは、私個人としても、大変意義のあることと考えています。


リリース元: Pudel Produkte (PP 29 2019年9月22日)

本リリースは、2018年にドイツのハンブルクで開催された「Eruption: コンラッド・シュニッツラー・フェスティバル」の主なパフォーマンスを収録したものです。「LP+7'' EP」の構成で、イベント開催場所のGolden Pudelが運営するPudel produkteレーベルよりリリースされました。参加アーティストには、ヴォルフガング・ザイデル、ケン・モンゴメリー、アスムス・チェチェンズ、フェリックス・クビンなどが含まれます。多くのトラックにConさんのものと思われる音源が使用されていて、正に、Conさんへのリスペクトに満ち溢れています。特に、A面1トラック目のフェリックス・クビンのトラックはお勧めです。なお、7'' EPの「Conrad Schnitzler & Ken Montgomery - "27.8.87"」は、LP『ConGen』のB面に含まれるエピソードの別バージョンです。


リリース元: Attenuation Circuit (ACU 1034 2021年12月19日)
リリース枚数: 100
試聴: bandcamp
主な購入先: bandcamp

Diaspar 13-22

本作品『Diaspar Parts 13 to 22』は、Doc Wör Mirranとゲスト参加のEMERGEがConさんとコラボレートした未発表作品で、2021年12月19日、100枚限定のCD-Rおよびデジタルでリリースされました。『Diaspar Parts 1 to 12』の続編に当たる本作に収録されたトラックには、1990年代にConさんとDoc Wör Mirranにより録音された音源に追加して、2020年にDoc Wör MirranのメンバーとEMERGEにより録音された音源がミックスされています。bandcampより全曲試聴できます。


リリース元: Attenuation Circuit (ACU 1033 2021年6月21日)
リリース枚数: 100
試聴: bandcamp
主な購入先: bandcamp

Diaspar 1-12

本作品は、Doc Wör MirranがConさんとコラボレートした未発表作品『Diaspar Parts 1 to 12』です。2021年6月21日、100枚限定のCD-Rおよびデジタルでリリースされました。本作に収録されたトラックは、1990年代に録音され、その後2013年に追加録音&ミックスされたものです。bandcampより全曲試聴できます。


リリース元: bureau B (BB 408 2022年9月30日)
主な購入先: アマゾン(CD) アマゾン(LP) タワーレコード(CD) タワーレコード(LP)

1) Mohn
2) Keystone
3) Blue Lotus
4) Veins + Corals
5) FFAALL
6) Lo
7) This Last Duress
8) Coat

本作は、2022年9月30日にドイツのbureau BよりCD、LP、ダウンロードでリリースされた、Con-structシリーズの7弾『CON-STRUCT』です。Con-structのコンセプトは、Conさんのソロ・トラックに他のアーティストがサウンドを重ねて作品を構築(Construct)するものですが、今回はBAAL & MORTIMERがオファーされました。BAAL & MORTIMERはAlexandra Grüblerのプロジェクト名で、2020年にデビューアルバムをリリースしています。彼女は美学と哲学の修士号を取得した後、現在はベルリン在住です。Conさんの音楽との出会いは2007~2008年頃で、早朝、デュッセルドルフのKUNSTHALLEにあるSALON DES AMATEURSというカフェ・バーで"Das Tier"(『Con3』に収録)がよく流れていて、Conさんの名前も頻繁に出て来たそうで、そのうちに彼女はConさんのLPを聴くのが好きになったそうです。本作は、伸びやかで柔和な、女性的なサウンドに、リズム音やノイズがミックスされたような作風です。1曲目には、リズム音やノイズにConsequenzのテイストが感じられます。また、3曲目には、ずばりConsequenz2の1曲目のフレーズをスロー再生したサウンドが使用されているのが確認できます。


2022/6/11~8/14、ドイツ、デュッセルドルフのKUNSTHALLEにて、"Manchmal artet es in Musik aus" (Sometimes it gets out of hand and turns into music)のイベントが開催されました。(イベントのテーマは『ときどきそれは音楽に変質する』といった意味です。)このイベントの目的は、Conさんのインターメディア作品の再評価で、イベントには展示とフェスティバルが含まれます。展示には、彫刻、音楽、ビデオ、パフォーマンス、コンセプチュアルアートの視聴覚作品が一堂に会し、フェスティバルでは、Conさんと同世代の人と後継者を招き、ディスカッション、インスタレーション、パフォーマンス、上映、コンサートを通じてConさんの作品を振り返ります。

参加アーティスト: Conrad Schnitzler, Noemi Büchi, Electric Indigo, Cengiz Mengüç, Ken Montgomery, Ulrike Rosenbach, Wolfgang Seidel, Nika Son, Tolouse Low Trax, Keiko Yamamoto、その他多数。

なお、微力ながら、私も協力させていただきました。

最終日の前日となる2022/8/13(土) には、ケン・モンゴメリーによるカセットコンサートが行われました。ケンによると、GENCON PRODUCTIONSを流したそうです。また、ヴォルフガング・ザイデルさんもパフォーマンスを行いました。以下は、ヴォルフガング・ザイデルさんによる、今回のイベントを振り返る動画です。


8月4日はConさんの命日です。
2011年にConさんが亡くなられてから、もう11年が経ちました。
●2xMC90『CON 84』

con84-1_s.JPG con84-2_s.JPG

プライベート・リリース (1984年)
ディストリビューション: Transmitter Cassetten (TC 124/125)

CON 84/1:
side A: 1.1.84
side B: 29.2.84

CON 84/2:
side A: 1.7.84
side B: 10.10.84

(別バージョン: 3xMC60『Con '84』)
con84-1_s.JPG con84-2_s.JPG
con84-3_s.JPG

CON 84/1: 1.1 / 29.2
CON 84/2: 29.2
CON 84/3: 10.10

本リリースには、1984年に制作されたシーケンサー作品"1.1.84"、"29.2.84"、"1.7.84"とコン・サート作品"10.10.84"が収録されています。90分テープ2本組のリリースの他、"1.7.84"を収録していない60分テープ3本組のリリースがあります。

3つのシーケンサー作品は、すべてのサウンドが打ち込みで、作風は、いずれもシンセサイザーによる現代音楽の室内楽曲風アンサンブルといった感じです。

制作作業は、打ち込みのために楽譜を起こすところから始めたそうですが、大変な試行錯誤の末に完成した作品は、技術的な問題により音程のピッチがずれてしまったそうです。そのため、Conさんはこの時期に制作したシーケンサー作品の出来に満足しておらず、"1.1.84"および"29.2.84"はプライベートリリースのCD-R版もリリースしなかったようです。

なお、コン・サート作品の"10.10.84"は、2010年にカセット 『CON Live 10.10.84』およびカセット『10.10.84』として、異なるレーベルより相次いで再発されました。

●LP『Con '84』



リリース数: 222枚
プライベート・リリース (1984年)

side one:
1. X 19 ... X 18 28.6.84 Blasen
2. 16.4.84 (1+2)
3. X 19
4. X 18#

side two:
1. X 18 ... 16.4.84 X 19 X 18 (1+2)
2. 16.4.84 (Frei)
3. X 18# (1+2)
4. X 19 ...

1984年、ドイツの『Oldie-Markt』誌5月号にコンラッド・シュニッツラーの特集記事が掲載されました。(表紙の左上には、メガフォン・ヘルメット姿のConさんが小さく写っています。)



そこには、読者だけの特典として、新しいCONアルバムが予約できると記載されていました。



このLPこそが『Con '84』で、予約数に応じて222枚プレスされました。本作品は、同じ年にカセットでリリースされた『Con 84』の、2本目Side1に収録されたシーケンサー作品"1.7.84"に相当します。なお、しばらく経ってからファンの要望でCD-R化されましたが、作品の出来に満足できなかったConさんは、本当は作品を破棄したかったとのこと。

●CD『'84(1.7.84)』再発リマスター盤

Con '84

リリース数: 1000
リリース元: キャプテン・トリップ・レコーズ (2008年4月20日 CTCD-618)
主な購入先: アマゾン HMV

1. X 19・・
2. X 18・・
3. 28.6.84 吹奏(28.6.84 Blasen)
4. 16.4.84 (1+2)
5. X 19
6. X 18#・
7. X 18・
8. 16.4.84・
9. X 19・
10. X 18 (1+2)
11. 16.4.84 自由奏(16.4.84 Frei)
12. 18# (1+2)
<BONUS TRACKS>
13-23

LP『Con '84』のデジタル・リマスター再発版。ボーナス・トラック11曲を収録。
スタンプ付きの特製紙ジャケットと付属の楽譜を、可能な限り忠実に再現、とのこと。

※関連項目: コンラッド・シュニッツラー、キャプテントリップからCD全5タイトル、2008年4月20日発売予定!

●CD/LP/DL再発版『CON 84』、2022年5月27日リリースされました!



リリース元: Bureau B (BB 411 2022年5月27日)
主な購入先: アマゾン(CD) アマゾン(LP)

1. X 19 II
2. X 18 II
3. 28.6.84 Blasen
4. 16.4.84 I (1+2)
5. X 19
6. X 18 # I
7. X 18 I
8. 16.4.84
9. X 19
10. X 18 (1+2)
11. 16.4.84 Frei
12. X 18 # (1+2)

2022年5月27日、『CON 84』の再発リマスター版が、CD、LPおよびダウンロードでドイツのBureau Bレーベルよりリリースされました。実際に聴いてみたところ、同時に再発された『Consequenz II』と同様、低音域などに音質の向上が感じられました。


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