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Conrad Schnitzler / CON videos 1970's

CON VIDEO 70's
Con video 70 Con video 70

QBICO Video 01
リリース本数:50本+日本向け50本
リリース元: QBICO VIDEO
主な購入先: ディスクユニオン

ビデオ(カラー)。90分。15作品入り。

70年代の映像集で、コンラッド・シュニッツラー本人が登場する映像もいくつか含まれます。Conさんの作風の中で重要なポイントの一つは「常に変化していく」ことですが、音楽だけでなく、映像にもそのような要素が随所に盛り込まれているのが分かります。また、従来、写真でしか見ることができなかった彼のパフォーマンスを垣間見ることができるため、貴重な作品といえます。

リリース元によると、コピー時に画質が落ちないよう、最大限に配慮しているそうです。以前、作品の一部は劣悪な画質で海賊版として出回っていたそうです。音楽の方は、公式には未発表の"Dramatic electronic music"と言われています。("Dramatic Electronic Music"とは、Conさんの作品を区分するときに用いられるジャンルの一つです。Ken MontgomeryとのコラボレーションであるLP『ConGen』のアルバム・タイトルやCD『00/44』のサブタイトルにも用いられています。)なお、いくつかの曲は既存のLP/CDに収録されています。ジャケット・カバーは最初の50本と日本向けで異なります。さらに、最初の50本のうち10本(シリアルI~X)は、ハンドメイドの特別ジャケット付きです。

ほとんどの映像にはタイトルが付けられています。(タイトルの和訳は参考までに付けたものです。)

1)
本作品のジャケット写真に見られるような、サングラスに「メガフォン・ヘルメット」という出で立ちで、Conさんが街や公園を練り歩くパフォーマンスの様子がスローモーションで映し出されます。
Con video 70
最後は用意されたヘリコプターに乗り込んで飛び去るところで終わります。音楽は、LP/CD『Contempora』の10曲目で、有機的なシンセ音によるミニマル音楽です。
CONTEMPORACONTEMPORA

2) Stimmung (気分)
音楽は、CD『Ballet Statique』にボーナス・トラックとして収録されている"The Arerian Bell"の別バージョンです。(CD『Electrocon』および『Container T4』にも収録。)"The Arerian Bell"はPeter Baumann(ペーター・バウマン)によるプロデュースのせいか、抑えめで清々しい感じにまとめられていますが、この別バージョンでは小気味よいリズムが強調されていて、曲の持ち味をうまく引き出すことに成功しているように思えます。この音の感覚は、とても70年代のものとは思えず、20年近く時代を先取りしていると言っていいと思います。映像は、青い泡のような物体がコマ送りで少しずつ変化していくもので、色もときどき変わったりします。
Ballet StatiqueElectroconT4

3) Die Nie Alt Werden (決して古くならないもの)
音楽はCD『Blue Glow』に収録されている『Shrieking Alarm』(14曲目)です。(CD『Electrocon』および『Container T4』にも収録。)チカチカいう短い高音に気だるい「ブオー」という動物の唸り声のような長い低音が組み合わされていて、それらがちょうど対比となっています。(『Con3』の "Das Tier"(「獣」の意)でも同じ「ブオー」という音が裏で鳴っています。)映像の方は、テレビドラマか映画の様々なシーンを切り取って繋げたものとなっています。
Blue GlowBlue Glow
ElectroconT4

4) Schöne Grüße (上品な挨拶)
現代アートっぽい抽象絵画の一部分を拡大した映像がコマ送りで次々に変化していきます。表面が立体的でザラザラしたものから水彩っぽいものまで出てきます。さらによく見ていると、天体写真にわざと引っ掻き傷をつけたようなものも含まれていることが分かります。音楽はLP/CD『Contempora』の11曲目で、3拍子のシークエンス音にスペース系の様々な音が被さっていきます。まるで3拍子というフレームの中に、音という絵の具で思いのままフリー・ドローイングしているかのような感覚。なお、Conさんはインタビューの中で、ジャクソン・ポロックのアクション・ペインティングに影響を受けていると述べています。
CONTEMPORACONTEMPORA

5) Rocktab Pickel
ライト・ショーと呼ばれるものです。黒の背景に、豆電球のような小さな明かりがコマ送りでランダムに移動していくので、まるでモグラ叩きのようです。音楽は、Bossの初代Dr. Rythm(リズムボックス)のリズム音だけが鳴り響くシンプルなもの。リズム・パターンは一定ではなく、テンポも途中で早まったり遅まったりいろいろ変化します。

6) Zwölf Jahre Kur für Michelangelo (ミケランジェロの20年の療養)
映像は4)と類似のモノで、抽象絵画とか天体写真の一部分がコマ送りで次々に映し出されていきます。音楽はかなりハイテンポで緊張感を伴うものですが、2)を手直ししたものとも受け取れます。独特の小刻みなリズムは、90年代以降のハウスに通じるモノすら感じられます。また、それ以上に感慨深いのは、ちゃんとしたメロディーがなくても音全体から醸し出される感覚的なノリで聴かせてしまうところです。

7) Schwarze Hand (黒い手)
映像は、青っぽい棒や三角などの図形をいろいろな形に何度も何度も並べ変える、コマ送りのアニメーションです。音楽はLP/CD『Contempora』の2曲目です。図形の動きにマッチしていて、どことなくユーモラスでポップなノリは、80年代のビデオゲームの音楽に通じるものがあります。
CONTEMPORACONTEMPORA

8) Uper
映像は、白黒の図形がコマ送りで様々な形に変化していくものです。最初はシンプルな曲線、直線ですが、徐々にバリエーションに富んだ形のものが出現するようになります。音楽は、小刻みなリズムのハイテンポな曲ですが、Dr. Rythmのリズム音を使用するなど、6)とはテイストが大分異なります。旋律はなく、「ビョーンビョーン」いう音がリズムに同期した周期で鳴っています。

9) Wer im Laden die Schuhschachteln zählt: (誰が店で靴箱を数えるのか?)
黒のシルエットがコマ送りで色々な形に変化していく映像。シルクハットにマント姿の人物が何やらアクションを行なっていますが、途中で、形が崩れてヘビのように細長くなってしまうことも。音楽は、4)の別バージョンとも思える3拍子の曲ですが、4)よりもテンポが早いです。

10) Traumstraßen und Alpträume (夢の通りと悪夢)
いろいろな絵画の一部分のクローズ・アップがコマ送りでゆらゆら揺れ動く映像です。音楽はCD『Electronegativity』の『Solar Collectors』の一部と思われます。タイトルにある「夢」のイメージに通じるふにゃふにゃした(ビブラートを掛けた)スペース音が中心で、リズム、メロディーと呼べるものはありませんが、終わり頃になってシークエンス音が控えめな音で絡んできます。
Electronegativity

11) Schöne Aussicht (美しい外観)
正体が分からない細長い光がちらちら動いているような感じの映像です。音楽は、CD『Blue Glow』に収録されている『Dotted Lasso Whirling Simulations』(12曲目)です。(CD『Electrocon』および『Container T4』にも収録。)ひたすら繰り返される6拍子の物悲しげなフレーズが印象的です。
Blue GlowBlue Glow
ElectroconT4

12) Gute Fahrt (素敵なドライブ)
ハイウエイの車上からの風景を追った映像が続きます。教会の塔やら空に浮かぶ太陽やら、遠くのビルの群れ、橋桁、行き交う車。音楽は、再びハイテンポで刻みの細かいリズムの曲。途中からアラブを感じさせる渋いメロディーが挿入されます。この主旋律のメロディーは、音色も含めてLP『Gelb』のB面5曲目のメロディーによく似ています。

13) Vergeßlich? (忘れっぽい?)
LP/CD 『CON』、CD 『Ballet Statique』のジャケット等で見られる、黒い服に白塗りの出で立ちで、Conさんがパフォーマンスしている映像です。
Intermedia-life-action
スポットライトの光の動きに合わせて身体を動かすパントマイムなどをやっています。また、次々に訪れるお客さんと話しながら、口元に仄かな笑みを浮かべる彼の表情が映し出されたりします。裏手には、当時、頻繁に使用されていたと思われるシンセサイザーEMSが置いてあります。さらによく観察すると、天井からモビールのようなものがぶら下がっていて、縦長の白い立方体のオブジェが、グルグルいくつも回っているのが時折映ります。場所は、どこかのギャラリーのように思われます。音楽は、哀愁を帯びた雰囲気の曲で、LP『Gelb』のA面1曲目や5曲目と共通のエッセンスが感じられます。

14)
タイトルはありません。青み掛かったモノクロ映像には、スタジオにいるConさんの様子が撮し出されていて、13)にも登場したEMS等の機材が積み上げられているのも確認できます。音楽は、ランダムな音程でぽつりぽつり弾く単音をディレイで繋げたもの。まるで海の底から泡が一つずつゆっくりと昇っていくかのような雰囲気。

15) Hexer (魔法使い)
ヘッドフォンを掛けて作業を行っているConさんの映像。最初のうちは、ほとんど暗闇で何が映っているのか分かりませんが、そのうちに、いきなり大きな横顔がぬっと現れて驚かされます。音楽は、音階がゆっくりと徐々に上がっていく持続音に、一定の間隔で奏でられるランダムな音程の音が被さっていくような感じです。バックの持続音は、無限音階というわけではなく、一番高い音程に辿り着くと、再び低い音程から上昇を繰り返します。

| Conrad Schnitzler::映像作品解説 | 01:51 PM | comments (0) | trackback (x) |

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